[PR] 母の日 ギフト 同棲生活









同棲生活 ++







「でさ、孫君って家じゃどうなわけ?」
店員がコーヒーの入ったカップをテーブルに置いた。
ブルマは目の前に座る悟空の妻、チチを見る。
「…どうって?」
差し出されたばかりの紅茶にミルクを入れていたチチは 手を止めて問い返した。
「だから、ちゃんと生活できてるのかって。」
カップに手をやり コーヒーを一口飲んで 一瞬顔が歪む。
「…そうだべなぁ。生活は出来てると思うけど。」
残りのミルクを入れて 皿に置いてあったスプーンで紅茶を混ぜる。
「へぇ。私てっきり孫君だけ外で生活してんのかと思ったわ。」
あなた厳しそうだし とコーヒーに砂糖を追加しながらブルマは言う。
「それじゃ、おらが追い出してるみてぇじゃねえか。」
「そうじゃなくて。だって孫君お風呂入らないでしょ?」
少なくともブルマの知る悟空は 風呂には入っていなかった。
「あぁ。あれにはおらもぶったまげたけどな。無理矢理風呂さ入れてるべ。」
手がかかって一苦労だと 紅茶を飲みながらチチは言った。
「さすがね。あたしだったら多分ほっとくわ。」
あの時はガキだったから無理矢理入れたけどね。
初めてお風呂を知った悟空の姿が頭に浮かんだ。
「それだけじゃねぇ。ほっといたらずっっっと同じ胴着さ着るだよ。」
せっかく風呂に入れても 修行で汗臭くなった胴着に手をかけたときは
あまりの呆れさに怒鳴りつけてやった。


「…大変ねぇ。よく結婚したわよね。」
「…夢だったからな。」


もう一口、紅茶を口に含んだ。
ブルマはテーブルに肘をついてチチの顔を覗き込んだ。
「約束だからって結婚する孫君もすごいけど。あんな子と一緒に暮らせるあなたも凄いわね。」
私には真似できないわと 微笑しながらチチを見る。
「でも。手がかかるけど。一緒に暮らす様になって もっと悟空さの良いとこも見つけたべ。」
だから 何も大変なんかじゃないんだと。
「それはよかったわ。」
カップに入ったコーヒーを全て飲み干し、テーブルの端に置いてあった伝票を取る。
「ブルマさ。おらの紅茶、いくらだっけ?」
「いいわよ。奢ってあげるから。」
そう言ってブルマは立ち上げる。
紅茶を飲み終わり、財布を取り出そうとしていたチチは 困惑した表情でブルマを見上げる。
「遠慮しないで。またお茶しましょう。」
そして今度は孫君とののろけ話を聞かせてね と笑って ブルマはレジへと進んだ。









<fin>
















●今までで 一番の駄文。








inserted by FC2 system